久利寿が訊く 〜Zenを使ってみて〜

Posted by connectFree Staff | 2019年9月30日

任天堂株式会社の故・岩田聡元社長は、社長在任中に自ら開発スタッフに訊くインタビュー企画「社長が訊く」を展開していました。同じく京都に本社を置く会社として任天堂株式会社に敬意を表し、会社のトップによるインタビュー企画をオマージュさせていただきます。

Zen 言語を使った感想

一同： よろしくお願いします。

帝都： 寺尾くんと坂本くんが、初めて Zen言語を使った時、どう感じました？ 寺尾くんはこれまで C言語で色々開発してきてたじゃないですか、今回 Zen言語で初めてさわった時にどう思いましたか？

寺尾： とても使いやすかったです。「The Zen Book」がわかりやすかったです。

帝都： なるほど、確かに、「The Zen Book」はわかりやすく書かれていると思いますね。

岡本： 中林さんが頑張ってくれましたね。

帝都： 結構なボリュームでしたが。

中林： ええ、大変でした（笑）

一同： （笑）

帝都： 書く上で一番難しかったところはどこですか？

中林： 難しかったところですか・・・。急に訊かると、とっさに出てこないなぁ（笑）。

帝都： 難しいところは無かったということですね !

一同： （爆笑）

帝都： でも実際のところ、Zen はわかりやすいと思いますよ。何週間くらいで書き上げたんでしたっけ？

中林： たしか６週間から７週間です。

帝都： 本としてはかなり早いですよね。

中林： ええ。

帝都： 実際に本を見ながら Zen で低レイヤの開発をしてもらっているのですが、坂本くんは使ってみてどういう印象でした？

坂本： 僕は基本的に C や C++ で開発をしているのですが、あまり安全性とかしっかりしてないじゃないですか。そこらへんが言語仕様に基づいて考えられて作られているのが、正しいと思います。

帝都： Rust とかそのあたりを考慮しているのですが、Rust より書きやすいですか？

坂本： 比較的 Rust より書きやすいのかなと思います。

帝都： Zen は C 言語に似ている？

坂本： そうですね、C 言語をやっていた人にとっては書きやすいと思います。

帝都： 寺尾くんは低レイヤに関する開発は始めたばかりだけど、どうですか？

寺尾： C 言語自体は使い慣れているので Zen 言語は使いやすく、低レイヤの開発にもすんなり入れました。低レイヤの開発を始める人が、Zen 言語を使うのはすごくおすすめです。Zen は広まって行くような気がしますね。

岡本： 低レイヤに馴染みの浅い人も使いやすいと思ってくれることは、成功だと思いますね。

プログラミング言語の安全性について

帝都： 安全性に関して中林さんにお聴きしたいんですけど、Zen が安全な言語と言っているのですがもうすこし詳しく、どうしてZenが安全なのかということを説明してもらえますか？

中林： C 言語との一番の違いは、ちゃんと型安全になっているところですね。プログラムがどうなっているかわからないという状況になりません。コンパイラがしっかりと型のチェックをしてくれるというのも、C 言語との大きな違いの一つですね。

帝都： これからIoT が広まっていく可能性が高いですが、C 言語を使い続けることはどう思いますか？個人的にはとても怖いのですが。

中林： 危ないですよね。すぐにバッファオーバーランになっちゃうので。

Zenでやりたいこと

帝都： Zen 言語で作ってみたいことはありますか？

寺尾： 今は低レイヤ全般を学びたいですね。ラズベリーパイで何かしら作るのも面白そうです。

中林： ウェブアセンブリのランタイムを作ったり、Zen 言語でセルフホストできるコンパイラを作ったりしたいですね。

坂本： 実際に Zen で OS を作っているのですが、とても面白いですね。

コネクトフリーの印象

帝都： 最後にコネクトフリーの印象はどうですか？低レイヤをやっている、珍しい企業なんですけど、入ってみて何か感じることはありますか？

寺尾： 雰囲気がとても良いです。ここに来て本当に良かったと思っています。

中林： ぶっとんでますね。

一同： （爆笑）

中林： 尋常ではない会社であることは、間違いないですね。

坂本： わからないことがあればすぐに聞けるという環境がとても良いですね。

一同： ありがとうございました